格安SIMにはNTTドコモ系列の回線を使用したものとau系列の回線を使用したものがあります。SIMロック解除が必要かどうかは、端末とキャリアの関係が鍵を握っています。同系列の端末と格安SIMならば、そのまま使用可能です。
NTTドコモから端末を購入した場合は、NTTドコモ系列の格安SIMがSIMロック解除なしで使用可能です。auから端末を購入した場合は、au(KDDI)系列の格安SIMがSIMロック解除無しで使えます。
ただし、au VoLTE対応端末はau系の格安SIMを使う場合でもSIMロック解除が必要になります。
これは、それぞれの端末とキャリアが紐付けられていることを条件に、その価格での端末の販売やサービスが提供されているため、他のキャリア系列の回線で利用できないようにロックがかけられているためです。
SIMロック解除が必要になるのは、違う系列の格安SIMを使用したいケースです。契約や端末により違いますが、だいたい3ヶ月または6ヶ月程度の解除制限期間が設けられています。この制限期間を過ぎると、各キャリアにSIMロック解除の手続きを申し込むことが可能となります。
SIMロックを解除して他の系列の格安SIMに移行する場合に、いくつか気をつけたい点があります。重要なのは、端末の対応周波数です。
それぞれのキャリアが販売した端末は、一部の多様な周波数を網羅した機種を除き、そのキャリアが使用する周波数に最適化された設計になっており、同キャリアを長期にわたって利用してもらうことでユーザーの囲い込みを狙っています。
端末と違うキャリア系列の格安SIMを使用すると対応周波数が少ない、あるいは全く対応してないために電波を掴めなくなり、最悪の場合、一切の通信、通話が出来なくなってしまうので注意が必要です。
また、テザリングが使えなくなるなど、機能制限が発生することがあります。機能制限については、総務省が公表したガイドラインでも「機能制限についても解除するよう努めること」とされており、今後の各キャリアの対応が求められています。
格安SIMに乗り換えるに当たり、キャリアで購入した端末をそのまま使う場合はSIMロックが必要な場合と不要な場合があるので、事前にチェックしておくと良いでしょう。